奥山寺周回 大道沢から

奥山寺周回(二口峠・大道沢から小東峠・銚子滝・カブト沢)

2002/11/02

奥山寺キャンプ場跡→0:18→二口峠口→2:00→二口峠→0:37→糸岳→0:33→1132ピーク→0:25→小東峠→1:15→奥山寺キャンプ場跡  計5時間08分  (休憩含まず  単独)    1/25,000地形図(山寺)
 

 古くは奈良時代から宮城県側との交易に利用されていたという二口道であるが、現在は歩く人もあまりないようでかなり荒れた状態であるとの情報を頂いた。しかしながら一般道として最新版の昭文社エアリアにも記載されているため、距離の長い林道を避けて下りに利用する登山者は当然いるであろうということで、実際はどのような状況になっているか入山することにした。

 今回実際に歩いて感じたことは、所々に現れる趣のあるしっかりした道が旧街道で、荒れている部分がどうやら旧街道が流されたか或いは崩れたりしたかでなくなってしまった為に新しくつけられたルートのようである。沢沿いのルートであるため下山での利用や日没近くは特に注意が必要で、増水時や荒天時のエスケープルートとしての利用は避けた方が良い。ただ静かな味わい深いルートなので天気の良い日には是非ゆっくり登ってみては如何かと思う。尚、赤テープ等の目印もつけて分かりやすくしてはきたが、雨で落ちていることも考えられるため地形図は必携である。
二口峠登山口。左の道は遊仙峡・奥山寺キャンプ場跡へと続く。一旦下山予定の奥山寺キャンプ場跡まで車をデポし、登山口まで歩いて戻り返す。
登山口にはご覧のような注意書きがある。Click
登山口から間もなく左手に仙城岩が見える。

杉林。車のわだちが見えるが間違って進入してきた車か。切り返しはできない。

 

杉林を抜けると登山道らしくなり、すぐ滑りやすい沢を右岸へ渉ることになる。すぐ上流には砂防ダム?がある。間もなく左岸に渉り返す。

すると、大きな岩に道を塞がれる。岩に赤ペンキで矢印が書いてある。どうやらよじ登らなければならないようだ。

先が思いやられる。写真は岩を越えて振り返ったところ。
 

 

 

 

「十六夜供養塔」という立派な月待信仰の塔がある。ここで月待をしたということか。

 

 

480あたり。標識は沢の上流方向を指しているが、写真の右側に赤布がある。ここは赤布の方向へ進み、すぐ左の小尾根に取り付く。

 

途中、石橋のように見える岩を見つける。写真では中央部の黒い部分。Click

ホッとする林。
ホッとするナメ沢。Click

このような良く踏まれた幅の広い道が現れたりする。
600あたりが象の鼻。

左の所から沢の上流を眺める。このまま沢を詰めていくのかなと思案したら、左の壁にロープが垂れている。どうやら右岸の上の方に道がついているらしい。

 

ロープにつかまり上に登った所から見下ろす。下ってきた場合は一瞬、道がなくなった感じがして戸惑うかも。沢向こうの平坦部に標識がある。
750辺りになると、道は完全に荒れた涸れ沢を歩くことになるが、それも800まで。
800で沢から離れ歩きやすい九十九折の道を登る。登山口からは凡そ2時間、潅木帯から笹に変わると峠に到着。

峠からはすっかり葉を落とした明るいブナの尾根歩き。
中央が仙台神室。Click

糸岳山頂。途中、本日初めての登山者と会う。

山頂から北望。手前が1130ピーク。一つ奥が小東岳。Click 

1130ピークを登る途中、振り返って眺める石橋峠と糸岳。

ダースベイダーをを連想させる甲岩。

左が小東岳で右の小さな鋭いピークは1080。中央のまったりしたピークが1216。一番右が大東岳。click

小東峠では樋の沢から上がってきた登山者二人と一緒になり、昼飯を食べながらゆっくりする。 ところで地形図・ガイドマップとも、ほんの小さな1020ピークの南の鞍部に小東峠がつけられているが実際は北の鞍部についている。問題になることはないが、北上して来た場合は峠に着く前にこのピークを越さなければならない。疲れているときは「なんで~」となるかも(^^)。 
光るブナ林。Click

ブナの落葉のカーペットが足に心地良い。
峠の西側にある岩の間を下る。

岩の下をトラバースし沢に下りる。6月、イタドリに覆われて分かりにくかった所は、葉っぱが枯れてしまったためすっかり明るくなっている。

 

沢を渉り、左岸についている登山道へロープにつかまり登るとすぐ、甲岩の展望所。Click

左の場所から僅かに進み沢に急降下すると銚子滝・銚子不動。相変わらずルートが分かりにくいままなので赤テープを付ける。

一箇所、黄色いペンキで薄く矢印が書いてあり草つきの斜面に微かに踏み跡らしきものがあるが、これが以前あった善蔵コースか。

 

 

仙城岩コースとの分岐手前から眺める仙城岩。

本コースもいよいよ終点が近い。
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  • コメント (2)
    • matsuzay
    • 2010年 6月 14日 8:02am

    お久しぶりです、

     5/31(日)に又このコースを通ってみようと二口峠を訪れました。ところが、大道沢への下り口は薮で足元も見えない状態になっており、仕方なく林道を下って山寺に下りました。途中、林道から大道沢ルート登山口への分岐点を通りかかったところ、「登山者も通れません」との看板が掛かっていました。以前から通る人も余り居ない様子でしたが、ここは封印された道になりそうてすね。

    • みいら
    • 2010年 6月 14日 12:27pm

    @matsuzayさん、こんにちは。お久しぶりです。

    実は一昨年の晩秋に行って来ましたが、登山道はもうずたずたです。
    トラバース部分は堆積した土の部分が殆ど滑り落ちて下層の岩盤が顔を出しています。歴史ある街道として辿るには残念ながら無理というか意味をなさなくなっています。登山口もバリケードされていたでしょう?
    http://inage.raindrop.jp/wbs/?p=272

    私はほんの少ししか紹介しておりませんので、宜しかったら同行者のブログもご覧下さい。