山名の不思議

 相撲の醜名(しこな)で「山」の付く力士は結構多い。以前は「さん・ざん」と読む醜名を付けられた力士は出世しないと言うジンクスがあったとかで、王朝和歌から引いてきたようなおっとりした醜名で「やま」と読ませるのが常であったが、最近はその付け方も現代風になってきたようだ。音読みで旭鷲山・武雄山など「ざん」と読ませるものも少なからず見かけるようになってきた。  山仲間と山を「せん」と呼ぶことについて話題になったことがあった。大山・氷ノ山・蒜山など山陰地方に見られるあの呼び名である。呉音で「せん」と発音するからだとか、仏教の聖地である須弥山(しゅみせん)と何か関係があるのではなど意見が出たが、解答が出る訳もなくそのままになっていた。 やま、さん、ざん、せん・・・・・、「山」の読み方についてはずっと気になってはいたけれども、積極的に調べようとしていなかったのだが、ひょんなことからその解答が見つかった。「山名の不思議 ~私の日本山名探検~」。たまたま入った書店で偶然見かけた文庫本である。全文を読んでいただきたいのでここではその解答については触れないでおくが、この本、「そうか、そういうことなのか!」という話が満載である。登山者の間でよく話題に上る檜洞丸など丹沢山塊に多く見られる「丸」についての解説や、朝日連峰の朝日岳はどの山を指していたか等という話もある。興味のある方、これを読んでから気になって仕方がない方、是非ご一読下さい。お勧めです。「山名の不思議 ~私の日本山名探検~」谷 有二著 (平凡社ライブラリー) \1,200    
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