キスリング

 ラジウスの続きということで・・・。 キスリングとはらくだ色で横長の帆布(canvas)製のザックである。モノクロ写真等でご覧になったことはあるかもしれないが、実物はあまり見たことはないのではないかと思う。ましてや実際に背負ったことがあるなどという人は相当古い、もとい年季が入っている方である(^^;;;。以前は登山といえばこのザックを担いだものなのだ。横長なのでよく木に引っかかったりしてとても歩きにくいのだが、当時の人たちは使いにくいこの道具のお陰でパッキング技術を覚えたのだ。手抜きパッキングだとあとで手ひどいしっぺ返しを喰らうことになる。  このキスリング、今のザックと決定的に違うのは背中にパッドが無いということだ。簡単に言えば肩掛けがついた帆布の袋に沢山の荷物を詰め込み背負うのである。ちょっとでも背中に当たる部分があろうものならやがて床ずれ状態になってくる。非常に痛いし皮が剥けたところに汗もしみる。途中でパッキングの手直しをしたとしても、山中泊であればその背中の状態で翌日も背負わなければならないことになる。 そんな訳で、私から見れば今の道具はどれも機能的で誰にでも使いやすい。 僅かな差に鈍感になっているので、自分で比較検討せずにアドバイスだけで購入することになってしまう。そして山道具店で生産中止の2万円のキスリングを見つけたりNetでラジウスを見つけたりすると、ついうっとりしてしまうのである。  

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