私にとって南蔵王は、時間の余裕がない時にちょっと行って来ましたと言った、近過ぎる故にちゃんと歩いていない山域で、大抵屏風岳まで行って戻ってくる事が多く、忘れがちと言うか暫く山頂を踏んでいない忘れじの山「不忘山」に、お盆休みの8/15の半日を利用して行ってきました。
天気予報では晴れとのことだが自宅を出発する時は蔵王は雲の中。雨でないから良しとするかと車を走らせると猿倉スキー場から上は青空である。刈田峠駐車場には先客が独りいるが聞くと芝草平までとのこと。静かな山歩きが楽しめそうだ。
午前5時半、肌寒い位ひんやりとした中出発。エコーラインを下ってすぐから登山道の保護のため木道が設置され、ずぶずぶで長靴が必須だった以前の面影はなくなって随分と歩きやすい。杉が峰の手前にはミヤマシャジンが美しい。
山頂で軽く朝食を摂る。スタート時は真っ青な空だったが宮城県側から覆い始めうろこ雲が空一面に広がっている。
芝草平を散策するが終わったキンコウカとイワショウブくらいで少し寂しい。
屏風への登りは土留めが階段状に施され砕石が敷かれている。湿原への土砂の流出防止のためだが階段登りは苦手である。
屏風を過ぎ、水引入道への道を分けると花々に彩られた平坦道になる。アキノキリンソウに加えトモエシオガマ・ハクサンシャジン・ミヤマセンキュウ?も見られる。
南屏風から不忘間は乾性のお花畑でハクサンフウロ・クロトウヒレン・イブキジャコウソウ・ミヤマシャジン・ミヤマトリカブト等々が咲き競っている。そろそろ花も終わりかなとあまり期待しないで来たが大満足。不忘からの復路はスキー場から上がって来た方と水引入道分岐まで同行する。
下山は多くの登山客とスライドしたが早立ちのお陰で静かな山を楽しめ、暫くぶりに訪れた不忘山はやはり忘れじの山であった。